日本文化学科学科ニュース

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厦門理工学院の学生 日本文化研修報告

2019.03.05 フィールドワーク

2月22日~25日の4日間、厦門(アモイ)理工学院の学生10名と引率の先生1名が、本学に日本文化研修に来られました。厦門理工学院は中国南東部、福建省厦門市にある公立大学で、本学と交換留学協定を結んでいます。

研修生のみなさんは、外国語学部日本語学科の学生、3年生9名、2年生1名です。中には、前に日本に来たことのある方もいましたが、広島は引率の先生を除き全員初めてです。研修の目的は「日本の文化、広島の文化を体験し、理解を深める」ことです。この目的を果たすために、研修生のみなさんは、本学の教員が行う特別授業を受講したり、平和記念公園や宮島でフィールドワークを行ったり、本学の学生と文化交流を行ったりと様々な体験を行いました。

 

まず、1日目は、特別授業として「日本の漢文教育」「和装の歴史」の2つの授業を受けていただきました。日本文化学科教員の植西先生が担当した「日本の漢文教育」では、孟浩然の「春暁」という漢詩を取り上げました。日本では、中学生になってから習うこの漢詩を、中国では小学生の時に暗唱するのだそうです。今回は、読み下し文の音の響きも味わっていただきました。

「和装の歴史」は、人間生活学部生活デザイン学科の楢崎久美子先生にご協力いただきました。先生は、パワーポイントや持参の着物を使って、着物の模様の違いなど丁寧にわかりやすく説明してくださいました。授業の後半では、実際に、着物を羽織ってもらいました。

この日のお昼は、ゲストルームで歓迎昼食会。湊学長が挨拶をされました。国が異なっても人と人との交流が大切という言葉が印象的でした。

午後は、日本文化学科1年の留学生交流委員が企画した、文化紹介ゲームを行いました。実際に始まるまでは、だいじょうぶだろうかとハラハラドキドキでしたが、自作のゲームのルールをわかりやすく説明し、研修生のみなさんとゲームを通して楽しく交流をしていました。日文1年生の頼もしい一面を垣間見ることができました。

 

2日目は、日本文化学科教員足立直子先生の「芥川と中国」の授業を受けていただきました。中国に伝わる伝奇小説『杜子春伝』を童話化した芥川龍之介の『杜子春』を取り上げました。

午後は、平和記念公園にフィールドワークに出かけました。資料館を見学し、その後、被爆アオギリ、原爆死没者追悼平和祈念館、慰霊碑、原爆の子の像、原爆ドームを訪れました。留学生交流委員1年のボランティア学生が、それぞれについて説明を行いました。この日は、最後に、頼山陽史跡資料館を訪れました。頼山陽は、江戸時代後期の儒学者です。学芸員の方に、頼山陽と中国とのつながりについてとても丁寧に説明していただきました。

 

3日目は、宮島でのフィールドワークです。厳島神社、大聖院、千畳閣を訪れました。この日も、担当のボランティアの学生がそれぞれについて説明を行いました。

今回の研修は、お天気続きで、この日も快晴。文化や歴史についてしっかり学んだだけでなく、美しい島の景色を十分に堪能できたようです。

 

4日目は、日本文化学科教員佐藤茂樹先生の「百人一首」の授業を受けていただきました。その後、日本文化学科柚木先生が担当された、和雑貨づくりを体験しました。平和への願いを込めて、折り鶴を折り、それをストラップにしました。折り鶴の折り方の説明は、この日の担当のボランティア学生が行いました。

午後は、今回の研修の成果発表会を行いました。研修生のみなさん、成果発表会では何をするのだろう、成果発表うまくできるだろうか、直前まで少し不安だったようでしたが、それぞれの研修で何を学び、何を感じたのかを、堂々と発表してくださいました。みなさんの発表を聴き、みなさんが今回の研修の目的をしっかり果たせたことが確認できました。

修了式では、研修生のみなさんからメッセージの書かれた色紙をいただきました。みなさんの感謝の気持ちが伝わってきました。来年度は、女学院の学生が厦門理工学院を訪問します。お互いの文化の違いを体験しながら知れる何よりのチャンスです。是非、貪欲にいろいろなものを吸収したいと思います。

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