管理栄養学科学科ニュース

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木曜日チャペル 村上純子先生のお話 ~ひとはまた どこかでつながる~

2024.05.31 メッセージ

 5月9日の木曜日チャペルでは、管理栄養学科の実験実習助手である村上純子先生に「ひとはまた どこかでつながる」という題でお話いただきました。

 村上先生は、大学ご卒業後、何回もの引っ越しと、それに伴う転職をされてきました。そのなかで、過去に出会ってきた人たちと、また食事の機会に恵まれたときなどに、新たな出会いが生まれることを、連鎖のように経験されてきたとのことでした。そこで、「数年たったのちにも どこかで一緒にごはんを食べられる関係を築くこと」をご自身のミニコンセプトとされてきたそうです。

 先生の引っ越しと転職のご経験の中では、出会った方々が様々な気づきや生活の彩りを添えてくださっており、それは、一緒に社会に出た大学時代の同級生や恩師にはじまり、各転勤先の職員や患者さんや上司、他業種の方々、そして出産や子育て時には、ママ友や出会った栄養士さんなど、とてもたくさんの方々に及び、その都度、それらの出会いが背中を押してくれたとのことでした。

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 とりわけ、管理栄養士として勤め始めた頃は、日々、不安や仕事の大変さが心を占め、一方では、学んできた知識をもとに、患者さんに正しいことを伝えるべきとの葛藤も多かったそうです。しかし、上司の助言や様々な患者さんとの出会いを通し、「人にはそれぞれ、他人には知りえない事情があり、どんなに確かな科学的なエビデンスがあることでも、その時の患者さんには伝えないほうがよいこともある」こと、聴くことの大切さに気付かれたとのことでした。

 また、医療人として、保健師さんとご一緒した時には、自分の仕事は保健師さんだけで完結するのではないのか、と思ったこともあったそうです。ただ、その時も、保健師さんから「日常作業としての食事支援については、私からアプローチをします。あなたはその中身と、それが体に入った後のことを考えて、患者さんに接すると良いですよ。」とのアドバイスをいただき、職場での立ち位置が、より定まったそうです。

 その後も、大学研究所の職員さんとの出会いや助言、様々な方々との出会いがあり、今も多くの転勤先の職場の方々やご友人と繋がりを持たれ、色々なものや特別な時間に心を支えられているとのこと。

 そして、このお話の終りのスライドでは、これまでの多くの転職と、それにともなう様々な経験が多くの彩りになっていました。

 どのようなタイミングにおいても「今持っている色」を減らさずにいることができれば、おのずと「数年後にも一緒にご飯を食べたい人」がいてくれることに繋がるのだろう、とのメッセージがありました。旧知の方々との繋がりや、それがもたらす新たな出会いにより、人生の彩りは増していくことを実感させていただいたお話でした。

 村上先生、ありがとうございました。
 一日一日の中にある未来への繋がりを大切にしていきましょう。

 (宗教委員 佐藤)