交換留学インタビュー〈アメリカ編〉~アメリカでの日本文化交流~
2025.11.10 交換留学 日本語教育

本学には、特色ある多彩な留学プログラムがあります。今回は、アメリカの提携校への交換留学を体験した日本文化学科3年の沖紅音(おき あかね)さんにお話を伺いました。
Q.まずは、自己紹介をお願いします。
A. みなさん初めまして!人文学部日本文化学科3年、沖紅音(おき あかね)です。日本語教員養成課程と学芸員課程を履修しています。
Q.交換留学時期と留学先について教えてください。
A. 2024年の8月から2025年の5月までアメリカ北東部に位置する、オハイオ州のボーリンググリーン州立大学(Bowling Green State University)へ交換留学しました。
Q.留学先では現地の学生と日本文化交流をしたそうですね。主にどのような活動をしましたか?
A. ボーリンググリーン州立大学には日本語のコースがあり、日本語を勉強している学生がいます。また、日本語の授業で勉強したことをもとに行われる、日本語スピーキング練習の時間があります。そこで、日本人交換留学生は現地の学生達の練習相手をしています。私も日本語チューターとして活動しました。
Q.日本語チューターですか。その活動を通して得られたものはありましたか?
A. はい。普段、注意を払わずに使っている似た言葉の違いや文法、活用についての質問を受けることで、外国語としての日本語という観点から日本語を見ることができ、より多くのことを学びました。あと、やさしい日本語(簡単で、分かりやすい日本語)を使って、日本語を簡潔に説明する練習もできました。
Q.なるほど、素晴らしいですね!他に何かいい影響はありましたか?
A. はい。間違いを恐れずスピーキングの練習をする学生を見て、「私も英語を完璧に話さなくてもいいんだ!」と話す勇気をもらいました。日本語チューターの活動を通して、日本語教育により興味を持ちました。
Q.留学先には「Japanese Club」という日本文化を楽しむクラブがあったそうですね。
A. はい。毎週木曜日に2時間ほど活動していました。日本語を学んでいる学生、日本のアニメなどの文化に興味のある学生が参加していて、共通の話題が多く、友達も作りやすい貴重な交流の場となっていました。活動内容は日本文化の体験で、書道や日本映画の鑑賞などをしていました。日本人の交換留学生はここでお月見やバレンタインデーなどの季節行事について英語で簡単なプレゼンテーションをしました。あと、クラブメンバーが主体となって学内で行われるお花見祭りや地域で行われる日本の祭りの準備や手伝いもしました。

クラブのイベントポスター
Q.「Japanese Club」での活動を通して、どのようなことを学びましたか?
A. 日本文化を人に説明するときに自分の知識が不足していることに気付き、新しく調べ、学び直すことができました。あと、日本文化が外国の文化とどのように異なっているのか比較することで、日本文化を新しい視点で見ることができました。それと、日本文化を英語で説明する練習もできました。Japanese Clubの活動を通して、日本文化についてたくさん調べることで、日本文化により興味を持つようになりました。
Q.大変有意義な活動だったようですね。他にはどのようなイベントがありましたか?
A. ボーリンググリーン州立大学では、日本文化を紹介する祭りも行われています。留学先の大学の地域には日本人協会があり、月に一度の集まりや祭りが行われ、日本料理や日本文化を楽しみます。この祭りではスーパーボールすくいや習字の体験、お寿司や琥珀糖の配布がありました。
Q.地域との交流もあったようですね。沖さんもイベントに参加しましたか?
A. はい。私の役割は、茶室の運営とソーラン節を踊ることでした。抹茶はアメリカでも人気で、たくさんのお客さんがいらっしゃいました。ソーラン節は7人で祭りの1ヵ月ほど前から練習し、本番に臨みました。写真のように法被を着て踊りました。小学校以来踊っていなかったので、懐かしかったです。

「お花見」のポスター

大学内に咲く日本から寄贈された桜

ソーラン節のパフォーマンス

大学のワシのマスコットとの記念撮影

浴衣ワークショップのポスター

浴衣を着る練習の様子
Q.今回の留学が成長につながったようで、私もうれしく思います。最後に、メッセージをお願いします。
A. 皆さんもぜひ海外へ行き、異文化に触れ、多様な価値観を学んで欲しいと思います!
沖さんの交換留学報告は、本学科の学びの特徴である「日本文化を理解し、日本を世界へ発信する力を養う」姿勢をまさに体現しており、大変誇らしく思いました。
グローバル化が進む現代においては、異文化への理解を深め、多様な価値観を尊重する姿勢がこれまで以上に求められています。
ぜひ皆さんも、交換留学を通して新たな世界に触れ、学びをさらに深めてみてはいかがでしょうか。
(文責・一色 舞子)


