大学で読む児童文学-第4回オープンキャンパス模擬授業-
2020.09.03 オープンキャンパス
8月23日(日)開催の第4回オープンキャンパスでの模擬授業は、足立直子学科長による「大学で読む児童文学-芥川龍之介『魔術』を中心に-」でした。
タイトルにあるように、「大学で読む児童文学」は、高校までとどう違ってくるのかが、クイズ形式の和やかな展開の中で分かりやすく語られました。
受講生全員が声を出すことなく参加できるよう、写真のような手作りの回答札も用意され、コロナ対策を講じながらの参加型授業が和やかに進んでいきました。
授業は、作品成立の背景、作者の人生をたどる中で、現代の感覚で作品の言葉にふれるだけではたどり着けない底深い読みを目指すものでした。また、授業者の言葉の端々から、芥川龍之介や近代文学研究への熱い思いが感じられました。
授業の結びでは、実利には直接は結びつかないが、人間がよりよく生きるための軸となる文学の価値が語られました。そして、「こんな時代だからこそ、大学で一緒に文学を学んでみませんか」というメッセージが届けられました。
また、回答札がしおりに早変わりするという「おまけ」まであり、しおりには、芥川の肖像とともに「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ」という「侏儒の言葉」の中の一節が記されていました。