ウィズコロナ時代の日本語教育実践実習(4年生編)
2020.10.22 日本語教育
ウィズコロナ時代に入り、大学の授業もビフォーコロナになかった様々な制約を受けています。体温チェック、手指消毒、ソーシャルディスタンス、換気...。特にソーシャルディスタンスを保ちながらの授業では、口頭ディスカッション、ペアワーク、グルーブワークが難しく、これまでそのような活動を取り入れてきた授業は、方向転換を迫られることになりました。やむをえず、昔のような教員の講話中心型に切り替えた授業もあります。そのような授業も単調にならないようにパワーポイントのスライドを工夫したり、選択式問題で挙手させるといった活動を取り入れたりしています。ですが、やはり活動が難しいと感じるのは、外国語としての日本語の授業です。「読む」「書く」「聴く」「話す」の4技能のうちの「話す」の練習が今までのようにはいきません。そうした中、日本語教員養成課程の4年生が前期の事前授業で作成した教材を使い、本学の日本語の授業で実習を行いました。
「全体での発声練習はさせないでください」「教師役の実習生と学習者と間でソーシャルディスタンスを保った上での口頭のやりとりはよいですが、学習者同士での会話は入れないでください」と通常の語学教育では考えられない指示を実習生に与えた上での実習です。どんなにやりにくかったことだろうと思います。実習が終了してみて、私自身、実習生たちがもっと達成感を感じられるような指導が必要だったと深く反省しました。
ともあれ、前期は本当に対面で実習できるのかと危ぶまれていた4年生の実習が終わりほっとしています。
今回、実習生には、留学生からのニーズが比較的高い「ビジネス日本語」についての45分間授業をお願いしました。留学生は中国からの留学生、ベトナムからの留学生合わせて7名です。こちらがその授業風景です。
取引先に電話をかけ、話したい相手を呼び出したり、それに対して答えたりするときの表現を学びました。
そして、最後には、留学生のみなさんに好きな色とその理由を紙に書いてもらい、実習生には今回の実習の感想を紙に書いてもらい、毎年行っている実習終了記念撮影を行いました。
写真に写すと何が書いてあるか残念ながらよくわかりませんよね。黒と赤をあげてくれた留学生のものをサンプルとしてアップします。
ほかにも「赤い色が好きです。明るい、元気な性格です」「ピンク色が好き、もものような味。人に幸せ!!!」「ピンクが好きです!♡活発で可愛いからです」「♡♡青い♡♡。気持ちが良くなる」という意見がありました。まとめると、赤2票、ピンク2票、青1票、黒1票(残念ながらこの日は1名欠席でしたので合計6票です)でした。中国やベトナムの人の一番好きな色は赤という先入観は捨てなければと反省しました。