日本文化学科学科ニュース

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受講生によるオンライン模擬授業 -国語科教育法Ⅳ-

2021.02.25 授業紹介

「国語科教育法Ⅳ」では、一昨年度よりデジタル教科書を用いた50分の模擬授業を受講生に課し、デジタル教材やデジタル機器を使いこなせる国語科教員の育成を目指してきました。

今年も前半は、デジタル教科書の様々な機能を用いた模擬授業とその検討を行い、学び合いを進めてきました。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で、12月から急遽オンライン授業の実施となりました。模擬授業をどうするか悩むところでしたが、これからの教員にはオンライン授業も求められる可能性が高いことから、Googlemeetを用いた50分のオンライン模擬授業の実施に踏み切りました。たいへんな課題だったと思いますが、受講生は工夫と努力を重ね、みごとに授業をやりきりました。

チャット機能を駆使しての双方向的な交流、WordやPowerPointをうまく用いての板書、ポイントを押さえての画面共有や動画の使用など、多くの成果がありました。同時に、やはり対面でないためのコミュニケーションの難しさ、机間指導がができない中でのこの状況の把握の方法、チャットと音声の使い分けなどの課題も見えてきました。

受講生から出された気づきの一端をご紹介します。

○オンラインの模擬授業の準備に際して、まずはmeetの様々な機能を理解することから始め、オンラインだからこそ可能な授業内容について考えました。

○授業内容と並行して生徒からのリアクションが随時見られるという利点を実感しました。

○チャットを用いることで、一人ひとりの意見がより明確に理解できたり、コピー&ペーストすることで板書を短縮することができたりしたと思います。

○チャットでは、一時退出してしまうと消えてしまうことや、生徒の書き込む時間がばらばらでどこまで待てばいいか分からないこと、できた人の答えから見えてしまうことなどがデメリットだと思いました。

○生徒側で授業を受けているときは、先生や他の生徒の顔+PowerPointが見えていたので、まさかスライドショーにすると、PowerPointが全画面になるとは思いませんでした。また、解答をアニメーションで出すようにしていたので、編集画面で授業を進めるなど臨機応変に対応することができませんでした。

○特に縦書きが主である国語科で、そのような機能を備えたソフトを見つけることができず、ワークシートを使うことがあまり適切でなかったかもしれないと反省しました。

○画面共有する資料が複数ページにまたがってしまうと、生徒が見返したくてもできない点に気をつけなければと思いました。事前に配布できる資料は提示しておくなどの対応もいると思います。

○教師の表情がかなり暗く見えてしまうと感じました。ライトのあて方も工夫する必要があると思います。生徒が教師の表情を見やすくなる分、教師の表情が与える影響も大きいと思います。

成果を大切にし、課題の克服のための工夫を重ね、さらに授業力を伸ばして、オンライン授業もできる実習生として教育実習に望んでほしいと願っています。