【学生による授業紹介】ファッション・デザイン実習Ⅲ
2021.09.07 被服・ファッション領域
被服・ファッション領域を学ぶ学生から授業紹介が届きました。
こんにちは、生活デザイン学科4年T・Mです。今回、私が紹介する授業は「ファッション・デザイン実習Ⅲ(3年後期)」です。この実習では、襟付き、袖付き、総裏地付きのジャケット製作を行います。
(↑↑ 写真をクリック 受講生のインタービューや授業の様子が分かる動画(約1分) ※音声注意)
私が、なぜこの授業を受講したかというと、物作りが好きで「ファッション・デザイン実習Ⅰ・Ⅱ」、ファッションショーでの衣装製作を行い、実習を最後までやり遂げたいという想いがあったからです。また、「中学校・高等学校教育職員免許状(家庭・一種)」、いわゆる教免を取得することを目指しており、選択必修科目に含まれていたためです。
ジャケット製作は、はじめにジャケットのデザインを決め、原型のダーツ操作をして型紙をかき、裁断、しつけ、縫製を15回の授業で行います。好きな生地で、自分自身の身体にピッタリ合うジャケットを製作できるので、とても達成感を得ることができます。私はテーラードジャケットに挑戦しました。また、実習といっても、ただ製作するだけではなく、製作する中で、身体の動きを考えて裏地にゆとりをもたせるというように、生地のゆとりがもたらす機能についても学ぶことができます。
特に印象に残っている工程は、「切りじつけ」という作業です。ジャケット製作に使用するウール生地は分厚く、チャコペーパーとルレットでは布にしるしをつけることができないため「切りじつけ」という、しつけ糸2本どりで、裁断した2枚の布がずれないように出来上がり線を縫って布にしるしをつける方法を行いました。「ファッション・デザイン実習Ⅱ」で作成したワンピースやトートバッグなどは、綿の布を使用して、ルレットでしるしをつけていたので、しるしをつける作業から手縫いで行ったことはとても大変でした。しかし、ジャケットを製作するという経験をしたからこそ、縫う前の手間や洋服1着に込める想いを育むことができました。
本学科の授業で洋裁を学ぶほとんどの学生は、洋裁経験が未経験で、私もその内の一人です。ですが、未経験でも作りたいという気持ちがあれば大丈夫です。分からないところは丁寧に先生が教えてくれます。また、履修者同士教え合ったり励まし合ったりする環境もあります。技術を取得することで、私にも作れるという自信に繋がり、実習を行う中で、仲間のことを思いやり助け合う大切さを改めて感じることができたので、とても良い経験になりました。
T・Mさん、ありがとうございました。
この授業では、初めてウール地を使用して、総裏地、テーラードカラー、2枚袖、片玉縁ポケットなど洋裁に必要な技術を取得できたと思います。また、総裏地を付けることにより、キセやいせ込みなどの概念も復習できたと思います。そして、身体にフィットしたジャケットを製図から製作したことは、洋裁技術の取得を実感し、自信に繋がったと思います。今後も、さまざまな衣服製作にチャレンジして貰えると嬉しいです。