2023年01月26日 活動報告 宗教センター
卒業学年生による感話『学生生活を振り返って』
2023年1月17日の「キリスト教の時間」では、卒業学年生による感話『学生生活を振り返って』と題し、管理栄養学科4年生の大村紗弥香さんと、児童教育学科4年生の金信歩優さんから、後輩に向けてのメッセージが贈られました。
この日は日本文化学科4年生の須澤麻衣さんの進行で始まりました。黙想して前奏を聴き、その後、マスクを正しく着けて感染対策をしながら、賛美歌『こころを高くあげよう』を皆で歌いました。
その後、1人目の大村紗弥香さん(管理栄養学科)から、オリキャンリーダーのトップを経験してのメッセージが会場の後輩たちに届けられました。
大村さんにとっては、やらなかったら後悔すると感じて行動に移したのがオリキャンリーダーの活動だったとのことです。活動で養われたものには、コミュニケーション能力や、客観的な視点から物事を見る力がありました。オリエンテーションキャンプでは、主役は1年生や先生方であり、1年生や先生方に楽しんでもらうことが大切になるそうです。企画するレクが、誰もができるような内容になっているか、体力の面で問題ないかなど、多方面から考える必要があり、よりよいものにするためには、自分の視野が狭くなっていないか、気持ちが独りよがりになっていないか、仲間の意見やアドバイスを受け入れられているかなど、自分自身の余裕を確認することが大切だと学ぶことができたとのことでした。
また、トップとして、仲間に頼ることの大切さにも気づくことになったとのことです。トップになった当初は、皆を引っ張っていかなければいけないという思いが強く、時には孤立感を抱くこともあったそうですが、色々相談した結果、仲間に頼っていないことに気づくことができたそうです。そこからは1人で決めるのをやめ、仲間を頼り、意見やアドバイスを求めるようにされたとのこと。頼る時には自分の考えや意見を伝えるようにすると、より多くの意見やアドバイスをもらうことができるようになったそうです。トップだからといって皆を引っ張っていかなくてもいい、という気づきが得られたとのことでした。
オリキャンリーダーは、現在は1日のオリエンテーションキャンプのために、年間を通じて活動しています。以前は1泊2日のキャンプでしたが、近年ではコロナ禍での感染対策をしながらの、1日の実施となっています。この4年間では、コロナ禍で出来なかったり、期間が短くなってしまったりしたものの、1つの事をやり遂げる達成感が得られた活動であったとのことです。大村さんの場合は、やってみたいと思うものがオリキャンリーダーだったので、それに打ち込まれたのですが、後輩たちには、「アルバイトやボランティアなど何でもいいので、自分のやってみたいという気持ちを信じて行動してほしい。そうすれば、素晴らしい経験や思い出を創ることができる。」とのメッセージをいただきました。
次に、2人目の金信歩優さん(児童教育学科)から、子どもと関わるボランティアを経験してのメッセージが会場の後輩たちに届けられました。
金信さんは、大学祭実行委員会の活動のほか、特に、2つの子どもと関わる活動に力を入れてきたとのことでした。
1つ目が、学童保育のアルバイトでした。これは、子どもと一緒に遊んだり、安全を見守ったり、保護者の方への連絡や掃除などの環境整備を行なうもので、夏休みの朝8時半から夕方6時半まで元気な子どもたちの世話をして大変だったそうです。しかしその一方で、やりがい、楽しさ、責任を感じる仕事だったとのことです。
2つ目は、あるNPO法人でのボランティアでした。ここでは、地域における子育て支援と子どもの貧困対策を行なっており、金信さんは、子ども食堂とキャンプで活動されました。ここでは新たな出会いがあり、施設やグループホームで生活している子どもたちと関わることができ、生活の違いを意識し考え方が深まるとともに、多様な家庭があることを知ることになったとのことでした。将来、小学校教諭として活躍される金信さんには、とても大きな経験になったことでしょう。
最後に、後輩たちへ「今を大切に過ごすこと。様々なボランティア活動や行事、アルバイトに積極的に挑戦することが大切。」と伝えられました。大学に入学してからコロナの流行があり、まさか学校に来れないことがあるとは思わず、無駄にしてしまった日々もあったとのことです。それを考えると「いつかしよう」と思っていることが出来なくなるかもしれません。後輩に対しては、やってみたいこと、気になっていることがあれば、恐れず挑戦してみてほしい。との思いが伝えられました。学外では普段なかなか得られない出会いがあり、経験することが自信となって、自分自身の将来の夢に繋がっていく活動があります。振り返ってみると、通学したり友達と授業を受けたりするこの瞬間が、尊い学生生活の日常だったのだということ。「大学生活という限りある時間を自分で有効に使い、様々なことに挑戦しながら、出会いを大切にして充実した学生生活を送ってほしい。」とメッセージをいただきました。
2人のメッセージには、会場から大きな拍手が送られました。時間の最後に、司会の須澤さんから賛美歌の紹介があり、玉理照子先生(大学オルガニスト)の伴奏に導かれて「球根の中には」を皆で歌いました。花を秘めている卒業学年生に対して贈られる歌のようにも聞こえました。
球根の中には 花が秘められ、さなぎの中から いのちはばたく。
寒い冬の中 春はめざめる。 その日、その時を ただ神が知る。
終了後に舞台で写真撮影をしました。左から、大村紗弥香さん(管理栄養学科)、須澤麻衣さん(日本文化学科)、金信歩優さん(児童教育学科)です。
ご卒業後もお元気で活躍されることをお祈りしています。
いのちはばたく未来を信じています。
(文:管理栄養学科 佐藤努教授)