ボランティアセンター所属のプロジェクトチームの一つである「環境保全プロジェクト」による小学生向け春のイベントが、3月11日(日)晴天のもと開催されました。
今年もキャンパスに隣接する里山である牛田山を舞台に、地域の小学生25名が参加して春の山を満喫しました。
11名の学生リーダーがリーダー、サブリーダーとして、4つのグループ(フクロウ、タヌキ、キツネ、ムササビ)をまとめ、プログラムの進行管理を務めます。
開会式のあと、チームに分かれ、前の人すべての名前に自分の名前を加えて自己紹介する「積木自己紹介」をします。
チームみんなの名前を覚えた後は、くっつきゲーム(3人一組になり背中合わせ腕を組んで座り、合図とともにいっせいに立ち上がる)ですっかりなかよくなったところで、いよいよ出発です。
しばらくすると広場に着きます。ここにはリーダーたちが工夫をこらして設置した数々の遊びが用意されています。一番人気は「落ち葉スライダー」。段ボールをつないだ滑り台で落ち葉を敷き詰めたベッドに突っ込むもの。2-3回ではもの足らず、「もっとしたい!」という男の子続出でリーダーを困らせていました。
その他にも「縁日」をテーマに、的当て、輪投げ、カップインぼっくり*1、はてなボックス*2など森の中の素材を利用した遊びにみんな夢中です。
(*1竹を切って作ったカップに離れたところから松ぼっくりを投げ入れるゲーム)
(*2 箱の中に入れた森の植物や種子を手で触り、何が入っているかを当てるゲーム)
さて、広場での遊びが名残惜しいのですが、続いて森の散策に入ります。
途中、あるグループではメンバーほぼ全員が深いぬかるみに長靴をとられてしまうハプニングもありながらも、元気に森を登っていきます。
途中、歩きながら茂みや木の枝の中などに隠された、色を塗った大型の松ぼっくりを見つける「宝さがし」をしたところで、牛田山の登山道に出ます。
尾根伝いの道を、多くの中高年登山者とすれ違いつつ進み、途中木に掲示された森のクイズにみんなで挑戦します。
森のクイズが終わったところで、見晴らしがよく梅も咲き誇る広場でお昼ごはんです。
すこし霞んでいましたが、広島湾を一望できるお勧めスポットです。
昼食後、まず挑戦するのは「シダグライダー」。シダの枝を二股になるよう切りとり、紙飛行機の要領で飛ばすのです。飛ばし方に工夫が必要だったり、風向きが悪かったりでなかなかうまくいきませんが、中には谷深く見事な滑空をみせる子もいました。
しばらく歩くと今度は「利き木」のコーナーがあります。
これは黒いビニール袋に入った木片の匂いを嗅いで何の木か当てるクイズです。正解は竹とヒノキでしたが、ヒノキの香りに「これって入浴剤と同じだよ」と反応する子もいました。
そして最後は「森の音楽隊」のコーナー。太さや長さの異なるヒノキと竹をたたき、それぞれを音の違いを聞き比べます。なぜそんな違いがあるのか、学生リーダーが説明します。
すべてのプログラムを終えたら下山します。
朝集合した教室に戻ったら、一日のまとめをします。模造紙にコースにそって何があったか、何をしたかを記入していきます。みんな真剣ですね。
まとめの記入が終わったら、各グループの発表をしました。皆で振り返ることで、今日一日の活動の記憶がよみがえってきます。楽しかったね。
最後に、全員で掛け声をかけて終了。お疲れさまでした。
実は、今回リーダーを務めた学生11名のうち、野外プログラム初体験だったのはなんと9名。それだけに、事前に現地の山へは何度も登り、危険がないよう道を整備したり枝をはらったり、プログラムのシミュレーションも繰り返しました。
細かい反省点はたくさんありましたが、今回の「山色スタンプラリー」企画運営の経験は今後の活動の上で大きな財産となりました。前々日から大学に泊まり込み予行演習や、現場に何度も足を運んでの最終の準備とプロジェクトのメンバーはクタクタだったはずですが、迎えに来られた保護者にさっそく楽しかったと話す様子や「また来るねー」と手を振って帰宅する子どもたちの笑顔に、深い達成感を感じているようでした。参加した小学生の皆さんもぽかぽか陽気の春の一日、楽しい思い出ができたことと思います。
次のプログラムは6月。今度はどんなプログラムで楽しんでもらおうかな?今回の反省点をまとめたら学生たちは早速準備にとりかかるようです。どうぞご期待ください!