【KEG class profile】 Academic Research 4 - Graduation thesis and presentation(卒業論文と発表)
2025.01.20 授業紹介 英語系
先日のこの学科ニュースで、アカデミック・リサーチ、通称「ゼミ」で3年生が卒業論文に取り組む様子について紹介しました。(記事はこちら)
今回は、卒業論文を提出した4年生の様子を紹介したいと思います。
このゼミでは、主にイギリスの文化や文学を扱います。学生たちは、イギリスの映画やドラマ、小説などの作品をジェンダーや社会階級といった側面から分析したり、紅茶などの食文化やファッションを取り上げたりします。
例えば、MHさんは『ハリー・ポッター』の悪役に注目し、スリザリン寮のキャラクターを通して描かれる「悪」を考察しました。また、MSさんはアメリカの人気ドラマ『ゴシップ・ガール』の恋愛関係や友人関係を紐解き、AMさんはLGBTQ+の問題を学生アンケートを実施して掘り下げました。
HOさんは、イギリス人と自然の関わりに興味を持ち、『ピーター・ラビット』、『くまのプーさん』、『ハリー・ポッター』といった、日本の子どもたちにもおなじみの児童文学作品における庭や自然を分析しました。3つの物語には非日常的な要素がありますが、イギリス人にとって身近な庭や自然が物語世界と読者をつなぐ役割を持つと結論づけました。
約2年の卒業研究の活動で、どの学生も発見を通して、視野や知識が広がり、多角的、批判的に物事の捉え、考えるようになっていきます。また、表現力が高まるなど、学生自身もさまざまな成長を実感しています。そして、なんといっても、卒業論文提出時の達成感は何ものにも変えられないものです。
4年生は、卒業論文を提出できてホッとしたのも束の間、卒業論文の口頭試問や発表会などの準備に移ります。発表会には、3年生も加わりました。
4年生は、何も知らない人を相手にわかりやすく要点を伝えることや、予想外の質問への受け答えに難しさを感じ、口頭試問に向けて新たな学びの機会になったようです。口頭試問本番までにしっかり自分の論文を読み込み、質問への対応が十分できるよう準備をしていきます。
3年生からは、「論文の着目点が参考になった」、「独自性を持つことの大切さを感じた」といった感想がありました。卒業論文に取り組み始めたばかりで不安も大きいと思いますが、一年後の自分の姿を思い描く機会になったのではないかと思います。
発表の後には、4年生と3年生で卒論あれこれ質問&相談タイム!
卒業論文において大切なことの一つは、興味を持てるテーマを自分で選ぶことです。時には、思いもよらないテーマや、意外な切り口を見つける学生もいて、教員にとっても学生の発想力や着眼点は興味深いものです。
卒業論文は長い時間をかけて取り組み、完成させます。その活動を通して、学生が自分の可能性を広げ、大きな達成感を得てほしいと思います。
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