人間生活学部 管理栄養学科 ニュース

メッセージアーカイブ

 昨年10月3日の創立記念礼拝で管理栄養学科では中野 夏紀さんがゲーンス学術奨励賞を受賞されました。この賞は各学科の4年生1名に贈られる賞であり、中野さんはこれまで、非常に優秀な学業成績を収めるとともに、充実した学生生活を送られてきました。今日は、受賞者の中野さんに頂いたメッセージを掲載します。

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大学生活を振り返って

 中野さんはこれまで、学業を中心に学生生活を送られてきました。コロナ禍の影響で入学式が中止となり、1年間は登校自体がなかなかできない期間となりました。関心を持たれていたサークル等もあったとのことですが、活動することが叶わない状況下にありました。
 日常生活にも制限のある日々の中、何かに挑戦しようと考え、まず、海外フィールドワークに参加されることにしました。最初は、英語での活動とのことで、英語が喋れないといけないと思い不安であったそうです。しかし、色々チャレンジしてみると出来ることは沢山あり、海外でのそうした活動期間を経て、帰ってきて世界観や生き方が変わったとのことです。
 実際にハワイに行っている期間に、英語が格段に喋れるようになるわけではない。でも、現地の方々に自発的に話しかけるうちに、これでもなんとかいけるんだ、伝えることができるんだ、とわかってくる。そして、母国語ではない英語に対してそんなに構えなくてもいいと感じられ、そこから世界が開けたとのことでした。挨拶が出来たり、店での注文が出来たり、そういうことが出来るだけでも、現地の人は聴いてくださっており、やはり触れるというのが大事だと思われたそうです。
 行く前には英語での活動自体が高い壁に見えてしまうところがありましたが、行ってみればそのような壁も足を上げれば越えられることがわかったとのことでした。

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 また、その頃から色々挑戦してみてもいいと思い、興味のある分野で挑戦できることを探し、中野さんは2年生から4年生まで、ある学術学会に自ら参加しました。2年生の時にはコロナ禍のためオンライン参加できました。制限の多い生活の中での、コロナ禍におけるメリットでもあったようです。それから後、3年生では原爆資料館近くでの開催時に参加し、4年生でも引き続き参加されました。
 専門の学術学会のため、内容は難しいものも多かったのですが、2年生から学年が上がるにしたがい理解できる内容も増え、日頃学んでいることが医療現場で活かすことが出来ると実感できたそうです。将来の仕事と繋がっていることがわかると見方も変わり、分からなくても、こういうふうに研究している人もいるんだと刺激になり、分からないなりに何か持って帰ろうとされていたとのことでした。 

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後輩へのメッセージ

 中野さんの4年間は、コロナ禍の制限も受けると同時に、その中でこそ出来ることも探究された日々だったようです。最後に、後輩へのメッセージをいただきました。

・いろんなことに挑戦するのがいい
・将来のことはじっくり考えていい

 中野さんは4月から新たに学士入学され、他大学学部で将来に向けて視野を広げられます。本当に自分のしたいことは何だろうと考えられた結果、関心のある学問分野をさらに学び続けることを選ばれました。これも、4年間挑戦したからこそわかったことです。

 中野さんの挑戦が、さらに展開していく未来が見えます。
 後輩の皆さんも、おおいに挑戦してゆきましょう。

 中野さん、お話ありがとうございました。
 今後のさらなるご活躍をお祈りしております。

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①サイズ変更.jpg 9月28日(木)の12時半から、管理栄養学科の溝口嘉範先生より「私と食品衛生」と題してのお話がありました。溝口先生は昨年度まで、岡山県の保健所で活躍されていた、食品衛生学や公衆衛生学分野の専門家です。この日は、この専門分野に進まれた経緯などを含め、ご自身の経験に基づいた学生へのメッセージをお話くださることになりました。

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 お話では、子どもの頃から大学への入学、そして食品衛生監視員としての仕事をされていた期間での、ご自身のモチベーションの推移についても語られました。年齢とともに興味の対象が変わったり、取り巻く環境が変わったりする中で、モチベーションは一律に維持されてきたわけではなく、結構変動があったそうです。資格を所持されていたことで責任ある仕事を任され、多少の変動があっても、モチベーションが高水準に保たれていたとのお話を聴き、筆者(佐藤)も資格を持つことによる自信の力の大きさについて、再認識させていただいた次第です。本学では様々な資格が取得できます。学生さんたちも、気持ちが新たになったのではないでしょうか。

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 お話の最後に、若い学生さんたちに、メッセージが贈られました。モチベーションが下がっているときは実はチャンスであり、チャレンジの時であること。資格を取ると周囲から認められること。知り合いが多いと、自分の能力以上のことができること。大学時代の友だちは一生の財産であり大切にすること。

 私たちには、目先のことにとらわれて、一喜一憂してしまうこともよくあると思います。この日のお話では、溝口先生ご自身の、これまでのモチベーション変動を図にして見せていただくことにより、下った後には、明るい上り坂があることを、現実のこととして捉えることができました。下がっている時はチャンスであり、チャレンジの時でもあるのですね。

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 溝口先生、これからもよろしくお願いいたします。皆でチャレンジの日々を送ってゆきましょう。

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①サイズ調整.jpg 4月27日(木)の12時半から、管理栄養学科の実験実習助手である水落由香先生より「時間の使い方について」と題してのお話がありました。水落先生は、学生時代、空いている時間があると『もったいない』と思い、学内の食育サークルやオリキャンリーダー、部活に加えてアルバイトまで、1日の中に詰め込まれていたようです。すごい密度ですね。

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 ところが、ある事情から今までの時間を削る必要がでてきました。そこで、何を削るかを思案したところ(今の水落先生であれば、アルバイトを削る選択をされるそうですが)、あろうことか、睡眠時間を削ってしまいました。その頃の平均睡眠時間は2~3時間になってしまっていたようです。結果として体調を大きく崩し、元の健康状態を取り戻すまでに、半年の時間を要したとのことでした。

 その経験を経て、父親の言葉である『無理はしてもいいけど、無茶はするな』を再認識することとなったそうです。『無理』は困難を承知の上で自分を高めるために行うことであって「実現が可能」な範囲のもの。『無茶』は度を越しており「実現が難しい」もの。体調を崩した時の水落先生は、『無理』と『無茶』の間の線引きが、うまく出来ていなかったのでした。

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 今振り返って思うと、学生時代には、『自分のために使える時間』が多いことがわかります。学生の皆さんは、よく、たくさん学ぶこと、色んなことにチャレンジすること、旅行すること、などを勧められるでしょうけれど、これらはすべて、まとまった時間がないと出来ないことです。社会人になると、そのような時間を取ることは難しく、そのためには自分で意思をもって仕事に臨み、時間を捻出しないといけません。1つでも資格を取ろうとすると、その講習を受講するためには、時間もお金もかかります。学生の皆さんには、今の時間を、『好きなこと』や『やりたいこと』に、また、それらがないのであれば、それらを『見つけるための様々な体験をすること』に使うのがよいとのメッセージをいただきました。

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 水落先生は、東京に行った際、有名なおにぎり屋さんに4時間並んで、その美味しいおにぎりを食べたとのこと。贅沢でとてもよい時間だったそうです。

 お話の中の、「時間の使い方は人それぞれ」、「あの時何もしなかった」は「もったいない」、との言葉が筆者の胸に残っています。使い方に自由度の大きい「時間」ですが、自分にとって贅沢と思えるような時間を繋げていきたいものだと思いました。

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  水落先生ありがとうございました。皆の時間が輝いてゆきますように。

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