生活デザイン学科では広島市内中心部にある立地を活かし、「街に出る授業プログラム」を展開しています。建築士課程では、とくに建築の実際を現地で学び、建築空間を直接体験する学びを大切にしています。
建築意匠論Ⅱの学外実習は、学生による調査研究、学外実習の企画をもとに実施されます。まず、学生のグループが調査対象とする県内の建築と学外実習企画について検討します。今年度は福山グループが福山市まなびの館ローズコム、福山城、神勝寺洸庭を、西条グループが東広島市立美術館、東広島芸術文化ホール くらら、西条の酒蔵のまちなみについて文献調査を行い、発表を行いました。『新建築』等で資料を収集し、図面と文章を照らし合わせながら、設計者の考え方、設計の特徴、都市の中での位置づけなどを理解し、パワーポイントにまとめます。今年度は発表と質疑応答を経て、西条での学外実習を実施することになりました。
文献調査の発表の様子
最初に訪問した東広島市立美術館は、窓による光の取り入れ方に特徴があります。内部は1階の黒で仕上げられた空間と、2・3階の白で仕上げられた空間の対比が特徴的な美術館です。特殊な塗装で、光の当たり方によって表情が変化します。
東広島市立美術館 黒の1階と白の2階
東広島市立美術館 光の当たり方で表情が変わる
公園を挟んで向かい合う東広島芸術文化ホール くららでは、施設の方に、こもれび広場や小ホールをご案内いただき、現在の使われ方やホールの稼働状況、施設運営の課題等についてお話をいただきました。
学生からは、側面や正面の木を使った壁仕上げ、色使い等についても質問があり、音響的な工夫や可動客席の使われ方についても教えていただきました。
東広島芸術文化ホール くらら 小ホール
午後からは東広島市観光協会のボランティアガイドの方に、西条の酒造りの地理的背景や特徴、まちなみについて解説いただきながら、6つの酒蔵をめぐりました。
かつての酒蔵を改装した見学室直売所で酒造りについて学ぶ
煙突が3つ並んで見える風景
「美術館の実際の空間が、写真と図面で想像していたものと違っていた。とくに奥行き感や立体感に違いを感じた」(NKさん)
「気になっていたこもれび広場と小ホールの関係や、実際の使われ方がわかってよかった」(MRさん)
「ボランティアガイドの方の話が面白く、とても楽しい街歩きだった」(MHさん)
など、有意義で楽しい学外実習になったようです。
建築士課程は、1年生のころからの様々な授業の積み重ねが重要な課程です。
1年次には、生活全般とそれを取り巻くデザインに関する知識を幅広く身につけます。
2年次には、専門科目が本格的に始まり、インテリア・住居を設計するために必要な知識を学びながら、設計課題に取り組み、設計デザインの基礎力を身につけます。
3年次になると、更に専門性を高め、学びを深めるためにゼミがスタートします。難易度のあがった設計課題に取り組みながら、専門知識・技術、提案力を身につけます。インターンシップを通し、卒業後の進路についても理解を深めます。
そして、4年次には大学の学びの集大成として、自らテーマを決め、卒業設計に取り組んでいきます。並行して就職活動に取り組みます。
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