2019年9月2日~13日の12日間の日程で生活デザイン学科の国内フィールドワークを実施しました。
旅のテーマは「日光と徳川ゆかりの文化遺産」。
「東照宮」をキーワードに名古屋・久能山・上野の東照宮と、日光の世界遺産2社1寺ほか文化遺産を訪ね、歴史・美術・建築について実地に学ぶとともに、日光街道などを実際に歩き、前近代の旅を体感しました。
その様子を7回にわけて、紹介します。
3日目 東京
9月4日(水)
本日は東京で研修の後、栃木県に入ります。
ホテルは東京大学に近い本郷でしたが、まずそこから近い湯島聖堂を訪れました。ここは学問を司る神として孔子が祭られていて、幕府の学問所昌平黌(しょうへいこう)の跡です。現在は斯文会という儒教の公益財団が管理しています。
明治時代には、この湯島聖堂を使って、日本で最初の博覧会を開催したそうです。博物館の起源にもなっている場所です。
次に、聖堂の脇にかかる橋「聖橋」を渡ってニコライ堂へ赴きました。
ロシア正教の聖堂であり、正式には東京復活大聖堂と言います。
大きなドームを持つビザンティン式の建物で、1891年に建てられたあと、関東大震災で被害を受け、その後修復されたものだそうです。
内部にはステンドグラスや宗教画が多くあります。私たちが訪れた9月は、聖母マリアのイメージカラーである青色を基調とした布が使われていました。柱は彩飾の細かいコリント式にみえました。
神父様に案内していただきましたが、中央のイコンには、天使ミカエル、マリアとイエス・キリスト、天使ガブリエルが描かれています。これは日本人が描いたものだそうです。イコンを描ける人は現在、日本に5人しかいないとのことです。つまり、その他は輸入された聖画で古いものもあります。この教会の聖歌には伴奏がなく、ひとの声だけだそうです。
その後、日本道路原標のある日本橋で記念写真を撮り、貨幣博物館へと向かいました。
館内を観覧後、徒歩で日光街道を浅草に向かいます。
昼食にはどじょう鍋が有名な「駒形どぜう」でどじょう鍋を食べました。
1801年の創業で、駒形橋からとって「駒形どぜう」と名付けられ、食事をした1階の入れ込み席は江戸時代の雰囲気でした。
昼食後は、再び日光街道を歩き、南千住駅から電車に乗り、栃木県小山市に移動です。
(4年 渡邉 菜穂)