2019年8月27、28日に本学で「ESDティーチャープログラム」を開催しました。
家庭科、国語、英語の教員を目指す在学生と現職の小学校教員の計11名が参加し、2日間学びを深めました。
このプログラムは近畿ESDコンソーシアムの主催で開催されました。教員としての基盤になる力量に加えて、豊かな教養のもと、地域を教材化する視点を持ち、児童・生徒の主体的な学びを引き出すとともに、自らも持続可能な社会を担う一因として、ESDを実践していく力量を備えた教員になることを目指すプログラムです。
1日目前半は広島大学の吉田和浩先生から「SDGsの理論」について、後半は奈良教育大学の中澤静男先生から「ESDで育みたい資質能力」について講義していただきました。
どちらの内容も初めて聞く言葉や世界の危機的状況などに戸惑いながらも、自分たちには何ができるのだろうか、真剣に考えさせられるものでした。
2日目前半は「ESDの授業づくり」について、日本文化学科の植西浩一先生からこれまでのご経験を教えていただきました。さらには2017年度から国際教養学科及び日本文化学科で行われている安芸太田町との取り組み「安芸太田町花田植」に参加した学生から学びの発表もありました。
体験することで、地域を知り、人と協力して何かを作り上げ、そこで伝統を守り続けている人と出会う、このような取り組みを通して、ESDにつながる資質・能力や授業づくりの在り方や発想を学んでいきました。
また、生活デザイン学科の楢﨑久美子先生の衣生活を例にしたお話から、授業におけるESDの視点についても学びました。
2日目後半は、奈良教育大学附属小学校の河野晋也先生から「ESD実践事例検討」について教えていただきました。小学校社会科の授業を例にESDを行っていくためにはどうしたらいいか、どのような授業展開があるかなどを全員で考えました。
教育実習に参加した4年生は実際の生徒のことを思い出しながら、2、3年生も自分が受けてきた授業や活動、これまでの生活を振り返りながら意見をどんどん出していました。
すぐにESDが実践できるわけではありませんが、教壇に立った時に必ず役に立つ力、視点を獲得できたと思います。
このプログラムの開催には近畿ESDコンソーシアム、広島大学をはじめ、学内外の多くの方にもご協力いただきました。関係くださった皆様、本当にありがとうございました。