2017年5月5日~6日瀬戸内海の島、犬島(岡山県東区)で、廃屋の廃材を利用して島のベンチ・スツールをつくるワークショップが開催され、生活デザイン・建築学科の学生6名(2年生3名、3年生2名、4年生1名)が参加しました。
このワークショップは、3月にも行われ、好評につき2回目です。
犬島とは瀬戸内海の島で、3年に一度「瀬戸内国際芸術祭」が行われる島の一つで、公益財団法人 福武財団(ベネッセグループ)が運営する「犬島精練美術館」や「家プロジェクト」、「くらしの植物園」等アートが楽しめるため、多くの観光客が訪れます。
かつて銅の精錬工場があり、1910年代は人口3,000~5,000名であったといわれていますが、産業が途絶え高齢化が進み、住人は年々減少し現在人口30名弱。一方、家主を失った家は次々に廃屋となり、朽ちていきます。そこで、築50~100年の古い家の廃材を選別して、島のために役割を与えることがワークショップの目的です。
はじめに島をめぐり歩き、島の人の話を聞いて、何がどこに必要なのかをリサーチしました。そして、廃材の中から材料を選別します。
講師の先生に指導を受けて、大学生、子供連れのファミリー、木工好きの人、建築家等、老若男女27名が様々な思いをイメージし、作成していきます。
作品の完成です!つくったスツール・ベンチに座り、海に向かって記念撮影。
このスツールの設置場所は「くらしの植物園」、花が綺麗な季節です。スツールに座ると、低い視線で花に近づいて観察できます。
「もう少し植物園にスツールが増えるといいねっ!」引き続きこのワークショップを開催予定です。
前回のワークショップにてつくったベンチをお父さんがお気に入りです。島にとけ込んでいてうれしいです。
ワークショップをきっかけに、若い人が定住してくれると、島のお母さんも元気になります。アートしかない島にはしたくない、生活の中でアートが根づいてほしい、と福武財団は考えているようです。
今回のワークショップのチラシ(参加者27名)
講師:家具職人 賀來寿史 氏
主催:公益財団法人 福武財団
撮影:石川いづみ
実行委員:生活デザイン・建築学科 細田みぎわ