2020年3月に卒業し、現在、坂町立坂小学校に勤務している河野恵理佳先生の算数の研究授業を、児童教育学科の桐木建始教授と戸田浩暢教授が参観しました。
学科内サークルの「子どもチャレンジラボ」には、2008年度から桐木教授が主催する「学習カウンセリング研究会」(算数に苦手な児童に対して学生が1対1で学習支援をする研究会)があり、昨年度河野先生は、その研究会で中心となってまとめ役をしていました。
研究授業は、9月11日(金)に3年2組(25名)で行われ、本時は単元「かけ算の筆算『大きい数のかけ算のしかたを考えよう』」の第1時でした。
坂小学校は根石郁子校長先生による学校運営によって、明るく活気がある校風の中、児童が授業に真剣に取り組む姿勢が見られ、河野先生のクラスも同様に、明るく活気のある雰囲気に満ちあふれていました。
45分授業の導入は、児童の興味関心を喚起できるよう、河野先生がキャンディーの値段を問うところから始まり、あっという間に時間が過ぎていきました。授業の間、河野先生の説明に一生懸命聴き入る児童の姿や、熱心に問題に取り組む児童の様子、ペアになって話し合いをする姿、板書をノートに丁寧に視写する様子が見られました。最後に、児童の号令の声が大きく響き渡り、研究授業は終わりました。
授業後、校長室で河野先生と授業の感想を話したほか、就職してからのやりがいや、根石郁子校長先生や野間理香教頭先生を始めとして、坂小学校の全教職員に支えられていることを聞きました。
卒業後も教え子と繋がれることの嬉しさを噛み締めた一日でした。
研究授業のご連絡をして頂きました根石郁子校長先生には重ねてお礼申し上げます。
小学校の「研究授業」は、日本の初等教育に由来する歴史ある教育改善文化です。専門家の講話を受講するのではなく、継続的に同僚や先輩、指導主事等、他者からの指摘やアドバイスを受けて、自分の授業を見つめなおす機会をもつことが定着しているため、海外からも "Lesson Study" と呼ばれて着目されています。
広島女学院大学の児童教育学科では、地域の小学校へ出向いて学ぶ「学校インターンシップ」という授業をはじめとして、「小学校教育実践研究会」や「学習カウンセリング」などの課外研究会で、小学校教諭になるための実践力を鍛えています。