7月15日(土)、幼児教育心理学会の2017年度総会及び春季講演会が実施されました。
総会では、2016年度の活動報告、決算、2017年度の新役員と予算が承認されました。
副会長の内田春香さんはじめ、総会をもって引退する3年生の役員の皆さん、長い間お疲れ様でした。
続いて、幼心学会の研究会を代表して、「こどものうた研究会」(顧問 森保尚美准教授)が活動報告を行いました。
「パイナポーズ」によるダンスに合わせて、会場に集まった全員がリズムに乗って体を動かしました。
春季講演会では、柴田愛子先生を講師にお迎えし、「子どもっておもしろい! 保育はいい仕事」というテーマでご講演をいただきました。柴田先生は、幼稚園を退職したのち、OLを経験されたものの、やはり子どもの魅力がすてられず、再び幼稚園にもどり、その後「りんごの木」という保育の場を自ら立ち上げた保育者です。また、「こどものみかた」、「けんかのきもち」、「わたしのくつ」などの絵本をはじめ、多数の図書も出版されています。
柴田先生によると、子どもを「どのように育てるか」というのは大人の視点であって、子どもは「どう育とうとしているのか」と視点を変えてみることが、保育の原点だそうです。それも、子ども全般ではなく、自分の目の前にいるその子どもが、今、どう思っているのか、それを評価するのではなく、何と思っているのか考えること、それが子どもの心により添うことであるといいます。言葉ではうまく伝えられない子どもの思いを、表情や感情表現、身体表現から考え、多分、この子はこう思っているのではないかという一言を子どもに代わって言えたとき、その子の心に添うことができるのです。
保育者になるとき、「これから出会うすべての子どもを好きになる」という覚悟を決めたという先生の言葉は、すべての学生の胸に響いたのではないでしょうか。
当日は、幼稚園、保育園、こども園の方々にも多数ご来場いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。