人文学部 国際英語学科 ニュース

英語系アーカイブ

The Graduation Ceremony for Hiroshima Jogakuin University was held on March 15. It was a momentous occasion for all concerned and it was great to see so many happy student faces, four years more mature than when we first met them at the Entrance Ceremony in April 2020. At our department program we wished our students well and handed out some English awards.
(広島女学院大学では、3月15日に卒業式を行いました。4年の大学生活で大きく成長した学生たちが笑顔でこの日を迎えられたことを嬉しく思います。卒業式後には学科ごとに分かれて最後の思い出のひと時を過ごしました。)

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MK gets her 5-STARS award

After students had received their graduation certificates, they surprised the teachers by presenting us with beautiful bouquets and presents.
(そして最後には、学生たちからサプライズ!美しい花束とプレゼントを学科教員全員に準備してくれていました。)

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It was a very kind gesture and one that was appreciated by all the staff in the Department of International English.
(学生たちの心遣いに幸せな気持ちで一杯です。)

When it was time to finish, there was time for photographs with students and staff - providing precious memories for all.
(たくさんの写真を撮って、良い思い出をつくりました。)

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Osaki sensei with her seminar group

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Nakashima sensei with his seminar group

Congratulations to all the students on their graduation. What a lovely bunch of students. And good luck for the future!
(ご卒業おめでとうございます。素晴らしい学生たち、これからの活躍を教員一同心より願っています!)

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卒業シーズンが近づいています。毎年4年生の学生たちを送り出すのは、嬉しくもあり、また寂しくもあります。ですが、卒業後も近況報告をしに教員に会いに来てくれる卒業生も多く、成長した姿での再会は嬉しいものです。
今回は、先日恩師を訪問した卒業生の池田さんの学生時代や卒業後の仕事の様子などについて紹介したいと思います。

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大学院でお世話になった戸田教員とHerbert教員と一緒に

私は専門学校を卒業後、3年次編入で広島女学院大学に入学しました。学部では英米文学・文化について学び、授業での和訳の練習などを通して翻訳に興味を持ちました。そして卒業論文では、ジブリ映画『もののけ姫』の日本語版・英語版のセリフの違いについてなぜそのような変化が生じるのかを考察し、文化や言語的な違いが関係していることが分かりました。

卒業後は広島女学院の大学院へ進学し、引き続き英米文学や翻訳について学びました。すべての授業を1対1で受けることができて、とても有意義で贅沢な2年間でした。修士論文では別のジブリ映画『千と千尋の神隠し』を取り上げ、日本語版・英語版のセリフの違いがもたらすキャラクターへの影響について考察し、主に英語版ではキャラクターの「悪」の部分が強調され、さらにストーリーやテーマにも影響を与えているという結論を導きました。

女学院はとにかく居心地のいい大学でした。編入した当初は少し不安もありましたが、同級生も先生も温和で素敵な方が多く、卒業まで楽しく穏やかに過ごしながら学ぶことができました。尊敬できる方々をお手本にして在学中に人間的にも成長でき、今の自分があるのは女学院での様々な出会いのおかげだと改めて感じています。

また、思い出と言われて最初に浮かんだのは、大学図書館4階の窓際の机で過ごした時間でした。静かな空間で日中は日も当たって暖かく、授業と授業の間や休み時間に課題をしたりのんびりしたりするのに最高の場所でした。ゆっくり過ごしたいときはぜひ利用してみてください。学内に自分のお気に入りの場所を見つけることも、充実した学生生活を送る秘訣の1つだと思います。

今は家業を手伝いながら、広島女学院大学でラーニング・アドバイザーを、他大学では英語の非常勤講師をしています。ラーニング・アドバイザーとしては、TOEICやSPIのセミナーを担当したり、英語の学修相談に対応したりしています。この仕事は大学院在学中から始めたので、修了するまでの仕事になるだろうと思っていたのですが、居心地がよく、気づいたら5年目に突入していました。勉強の相談はもちろん、ちょっと話を聞いてほしいとふらっと立ち寄る学生もいるので、気軽に何でも話しに来てください。

非常勤講師は指導教員だった戸田先生の紹介でお仕事をいただき、英語基礎の授業を担当しています。授業で学生たちに教えるためには、まず自分がその事について詳しく調べるため、自分自身の英語力の向上にも繋がっています。出講先の大学で学部時代に授業を受けた先生と再会し、映像翻訳の指導をしていただいています。新しいことをたくさん教えていただき、久々に学生時代に戻ったようでまた何か勉強しようと思うきっかけになりました。その思いから、現在、月に1回のゲーム翻訳のオンライン講座も受け始めました。自分の大好きなゲームと翻訳が合わさって、課題や授業もとても楽しく、いずれ仕事にできたらいいなと思っています。

大学生の間にぜひ様々ことに興味を持って、広く浅くでもいいので知識や経験を増やしてほしいと思います。私は昔から、色んなことに興味を持ってやり始めてはすぐに飽きて長続きしないタイプでした。何か特別な技術や知識が身についたわけでもなく、時間もお金も無駄にしたかなと思うことも多かったです。しかし社会人になってみると、その少しずつの様々な経験や知識が、思いがけない場面で役立つことが何度もありました。業務上で意外なアイデアを生むきっかけになることもあれば、人との会話で盛り上がる話のネタになることもありました。

色々な知識や経験の積み重ねが、いずれどんな形であれ自分を助けてくれると思うので、大学の授業はもちろん、本を読んだり映画を見たり、趣味やバイトで色々な経験をしたりとぜひ積極的に行動してほしいと思います。

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高校生や大学生のみなさんは、学生生活についても、卒業後のキャリアについて悩みも多いと思います。池田さんのように色々な経験が新しいチャンスや人との出会いにつながることがありますので、楽しみながら様々なことに取り組んでもらえればと思います。

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At the beginning of the year, we introduced Atsushi Awazuhara, a new member of our department. In this article, he explains about one of the wonderful opportunities for exchanges of ideas held on HJU campus - a "peace event" held with Ferris University.
(今回の学科ニュースでは、2023年4月に国際英語学科に加わったもう一人の教員、粟津原淳先生に、平和に関する交流活動の様子を紹介していただきます。)


フェリス女学院大学・国際センターと広島女学院大学・宗教センターとの平和学習が2月1日に行われ、国際英語学科の一年生6名が参加しました。
このプログラムはフェリス女学院大学が「ジャパンスタディツアー」として広島を訪問するのにあわせて、本学の学生と交流をはかるものです。
フェリス女学院大学側の参加者は留学生9人(中国、台湾、韓国、フィリピン、スロバキア)、日本人学生7人、教職員4名でした。碑めぐり学習のコーディネーターである高橋信雄先生(原水爆禁止広島県協議会・代表理事)と小西ヒサ子先生(被爆体験伝承者)および被爆証言者の三戸栄子氏からお話を伺い、国際英語学科の学生たちにとっても貴重な機会となりました。

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交流会の一部では、三戸氏から被爆後の様子を描いた紙芝居とともにお話を伺いました。4歳のときに爆心地から1.2キロの自宅で被爆し、母親と姉たちとともに市内および9キロ離れた五日市等を大変な思いをしながら避難したこと、「兵隊として徴収されていた父が帰らなかったら、海へ飛び込もう」と母親が語っていたこと、終戦後に復員した父親が家族のためにバラック小屋を建てた際には、あたり一面に遺骨が広がる中で建築材を集めたことなど、被爆後の悲惨な状況を語ってくださいました。

原爆は一度落とされたらそれで終わりではないこと、被爆の後遺症は本人ばかりでなく、その子どもや孫など世代を超えて身体的・心理的な苦しみを生むこと、被爆したという過去がその後の人生設計に多大な影響を及ぼすことなどを、学生たちは真剣な面持ちで聞き入っていました。

交流会の後半では学生たちのディスカッションが行われ、講師の先生方も加わっていただいて活発な意見交換の場となりました。

一つ目のディスカッション「自分の受けてきた戦争・平和教育とはどういうものか」では、広島と他都道府県出身者および留学生たち各々が受けてきた教育には、同じテーマであっても伝える内容や情報量に違いがあること、戦争をどの立場から考えていくかといった意見が語られていました。

例えば、N.T.さんはこんな思いを持ったようです。
「広島で育つ者の義務として、私たちは当たり前のように原爆について学んできましたが、県外の人は受験勉強のために、数ある歴史の一つとして学んでいたことを知りました。また、中国や韓国の方々は原爆についてだけでなく、日本から受けた被害について多く学んできたと話していました。このことから、被害だけを知るのではなく、加害者側でもあるという過ちも受け止めて、今後戦争や平和について考えていくべきだと強く思いました。この経験を通して原爆についての考えが変わりました。」

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二つ目のディスカッション「未来のためにできること」では、現在の大学生たちは被爆した方々から直接話を聞くことのできる最後の世代かもしれないという危機感をもって、核兵器の恐ろしさを次の世代へ伝えていくことが大切ではないかといった意見や、戦争は国同士が行うものだが、一個人が他国の人々と友人になることで、相手の国の人々が戦争によって傷つくことを現実的に想像できるのではないか、そうした個人的な結びつきが戦争に反対していくことへの動機となるのではないかといった意見が交わされていました。

参加した学生たちにとって今回の交流会は、原爆についての認識は育った環境や各国の教育方針によって異なっているという気づきの機会となり、あらためて広島で生活していることについて思うことの多い経験となったようです。


Awazuhara sensei has had a busy first year on campus and has already become a much-valued member of the Department of International English. We are sure that next year there will again be many opportunities for students to learn together with him.
(学外のつながりを多くお持ちの粟津原先生。これからも学内外でさまざまな学びの機会を持てることが楽しみです。)

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