国際英語学科の教員、戸田慧先生の著書、『英米文学者と読む「約束のネバーランド」』(集英社新書)が8月17日に出版されました。
『週刊少年ジャンプ』で連載された人気漫画『約束のネバーランド』を、イギリス児童文学やイギリスの歴史や文化との関係、そしてキリスト教やユダヤ教などとの結びつきといった観点から読み解いた考察本です。漫画の画像や、文学、文化に関連する写真などをふんだんに取り入れてあるので、楽しみながら英米文学や文化のことを学ぶこともできます。
もともと『約束のネバーランド』の大ファンだったという戸田先生。これまで「英語児童文学」の授業などでルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』やJ.M.バリーの『ピーター・パン』の説明をする時に、漫画『約束のネバーランド』との関係についても紹介してきました。本書はその授業の内容をさらに発展させて書かれたものです。例えば、第1章では『不思議の国のアリス』や『ピーター・パン』、『指輪物語』のようなイギリス児童文学と、『約束のネバーランド』の中にちりばめられたさまざまなモチーフやキャラクターの関連性に注目しました。漫画の中に隠された意味について読み解くだけでなく、『不思議の国のアリス』に登場する白ウサギや帽子屋などの不思議な住人たちが、一体何を象徴しているのかを明らかにするなど、イギリス児童文学に関する一歩踏み込んだ考察も行っています。
この第1章の内容を、8月23日(日)の本学オープンキャンパスで模擬授業「イギリス児童文学と『約束のネバーランド』」として紹介予定です。漫画を読んだことがある方はもちろん、英語で小説を読み、イギリスの文化について学びながら物語の意味や象徴について考える大学の授業がどんなものか興味のある方は、ぜひ参加していただきたいです。お待ちしています!
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