前回に引き続き、国際英語学科の新しい海外研修である「海外研修事前指導」の研修の模様をお伝えします。
カリフォルニア州での2週間の短期留学の後半では、カリフォルニア州立大学サン・マルコス校での授業に加え、近隣のミラ・コスタ・カレッジでの日本文化紹介プレゼンテーションと日本文化体験コーナーを実施しました。日本文化体験では折り鶴を折ったり、英語の名前を漢字に置き換えて和紙に筆ペンで書き、オリジナル・ブックマーカーを作ったりしました。
ミラ・コスタ・カレッジでは語学、経済、芸術などさまざまな分野の勉強をする学生が世界中から集まっています。国際英語学科の31名の学生たちは、このミラ・コスタ・カレッジで日本語を勉強しているアメリカ人学生と交流し、日本文化を楽しく、分かりやすく紹介するため、日本にいるときから準備を重ねてきました。
日本文化紹介のプレゼンテーションでは、広島の地理、名産品、食文化、方言、そして原爆ドームや千羽鶴についてなどを英語で紹介しました。発表するのは、日本にいる間に行ったグループ別プレゼンテーションの発表会で、保護者、学生、そして教員からの投票により選ばれた上位グループ2組です。緊張しながらも、これまでの練習の成果を発揮し、とても明快で興味深い発表を行うことができました。厳島神社が縁結びの神様を祀っているという説明には、会場から驚きの声が上がり、広島の方言「ぶちええね」を紹介すると、会場のアメリカ人学生たちも一緒に「ぶちええね!」とリピートしてくれたため、とても活気のある雰囲気で発表を終えることができました。
課外活動としては放課後にオーシャン・サイドという海辺の地域へ行き、海に突き出した美しい埠頭を散歩し、さらにさまざまな食べ物や雑貨の屋台が並ぶサンセット・マーケットにも行きました。屋台ではアメリカ的なハンバーガーだけでなく、メキシコ料理、中東料理、中華料理、そして日本料理など、多国籍な食べ物が並び、アメリカの人種の多様さを実感させてくれます。
最終授業では2週間のアメリカの中で気づいたこと、驚いたことなどをテーマとして日本とアメリカを比較し、グループでプレゼンテーションを行いました。
アメリカと日本の自動車の違い、売られている牛乳の違い、スターバックスの飲み物のサイズやお菓子の違いなど、アメリカに来なければ分からなかった発見について、興味深い発表が行われました。中にはアメリカと日本の家庭での会話やふるまいの違いをミュージカル・コメディ形式で発表し、大きな笑いと喝さいを浴びたグループもありました。発表の内容だけでなく、発表の見せ方も、日本にいる時とは違う、自由な発想や工夫が見られたことが印象的でした。
発表の後はフェアウェル・パーティーと修了式です。一人ひとり名前を呼ばれ、この2週間の研修の完了を証明する証書が手渡されました。みんな達成感のあるいい表情をしています!
週末にはロサンゼルス旅行に行きました。残念ながら雨であったため、有名なハリウッドの看板を見ることはできませんでしたが、アカデミー賞の発表が先週行われたばかりの会場を見学し、ショッピングをしたり、ブロードウェイを歩いたり、数々の有名歌手、俳優の名前や手形が残された有名なチャイニーズ・シアターを見たりと、ハリウッド気分を満喫しました。
帰国する日は、空港に向かうバスの前でホストファミリーたちと最後のお別れをしました。2週間、たくさんお世話になった家族との思い出がつのり、涙があふれてしまう学生も。"You're our family!" "You can come back anytime!"という言葉をかけてくれるホストファミリーもたくさんいました。食べ物の違い、生活スタイルの違いなど、さまざまな違いを感じながらも、それを受け入れたり、乗り越えたりしながら、楽しく有意義な留学体験ができたように思います。「もっとここにいたい。1年くらい留学したい!」と言う学生もいました。ぜひ、この体験をばねにして、広い世界に飛び出して行ってほしいと思います。