8月16日から29日まで、国際教養学科GSEメジャーの「Global Village Field Experience」がベトナムで実施されました。14日間で、5つの都市・地域を訪れました。
現地での研修の様子を、地域ごとに5回に分けてGSEメジャー1年生 折本さんがレポートします。
10日目~12日目 チャム島
25日。海の環境保全に力を入れているTrinさんによるチャム島についての授業を受けたのち、ホイアンから高速船でチャム島へ移動しました。
チャム島に到着後、1時間ほどグループで自由に島を探索しました。私たちのグループはビーチに行きました。薄曇りだったので真っ青な、とはいきませんでしたが、波の音を聞きながらどこまでも続く紺碧の水平線を眺めていると、心が洗われるような気になりました。
夕食後、Trinさんの案内で夜の島を散策しました。山に登って灯りを消すと、雲の切れ間から夏の大三角を見ることが出来ました。住宅街を通り抜けた際、どの家も窓やドアを開け放していることに気づきました。そのことについて地元の方は、お互いをよく知っているので、窓やドアを閉める必要がないんだとおっしゃっていました。地域の人の強い絆を感じました。
26日。朝から土砂降りでしたが、晴れ間をみてグループで地域の方にインタビューをしました。
私たちのグループは、海辺で自宅を利用して宿泊業を営む老夫婦にお話を伺いました。ご夫婦は私たちのためにその場でココナッツを割り、ジュースをふるまってくださり、島に住む人々の温かい心に触れました。夜はグループごとに昼間の活動についてプレゼンをしたのち、翌日の最終プレゼンに向けてワークショップを行いました。
27日。この日も朝から大雨だったため、予定を変更して朝のうちにホイアンに戻りました。その後、各グループに最終プレゼンのテーマが発表されました。私たちのグループのテーマはClean Waterでした。私たちはもう一度U-CAFÉを訪れ、ろ過装置について前回よりもう少し詳しくお話を聞きました。臼田さんは、川が汚染される原因についても教えてくださいました。この地域は昔、ごみの収集が週に一回しかありませんでした。そのため毎日出る生ゴミなどをビニール袋に入れて川に投げ捨てる習慣が根付いていたそうです。現在ゴミの収集は週に2回だそうですが、ごみを処理する施設のキャパシティが不十分なためこれ以上収集の頻度を増やすことは出来ないそうです。また、特に年配の方は今まで続けてきた生活様式を変えることが難しいため、収集の頻度が今より増えたとしても、ゴミを川に捨てるであろうとおっしゃいました。そこで臼田さんは現在、ゴミを適切に処理することの大切さを教える子供向けの教材を作ることで、次の世代の意識を変えようとしていることも合わせて教えてくださいました。
私たちは、そのお話とこれまで私たちが見聞きしてきたことを踏まえ、地域にある活かせそうなものや地元の人が継続して出来そうなことを考え、模造紙に意見をまとめました。
最終プレゼンは昼食を食べるレストランで行われました。どのグループも、今までの経験や得た知識をもとに、グループそれぞれの個性が光るプレゼンとなりました。
昼食の後、閉会式とプログラムの修了証の授与式があり、9日間にわたるプログラムが終了しました。
その日の夕方、NGOが経営する児童館を訪れ、寄付で募った絵本と文房具をプレゼントしたのち、日本から持参した折り紙で子供たちと遊んだり、一緒にダンスを踊ったりして交流を深めました。
9日間グループ活動で共に過ごしたベトナムの学生の方たちと、仲間として共有してきたことは貴重なものとなりました。
GSEメジャー1年生 折本鞠香
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旅はいよいよ終わりに近づいています。翌日はホーチミンに向かいます。