国際教養学部第1期卒業生が日本地理学会にて研究発表を行いました
3月20−23日に東京(早稲田大学)にて行われた日本地理学会春季学術大会において、国際教養学部第1期卒業生・吉岡咲紀さん(アジア・アフリカ研究メジャー)が研究発表を行いました。
吉岡さんは卒業論文で取り組んだ神石高原町豊松の営農団地に関する研究報告を行いました。
発表タイトルは「広島県神石高原町豊松地区における営農団地に関する一考察:入植者と地元農家の関係から見る産地維持要因」です。
これまでに吉岡さんは研究対象地である神石高原町に通い、地元農家のみなさんや自治体関係者の方々に聞き取り調査を行ってきました。
報告では、これまで批判的に捉えられてきた営農団地が種々の要因によって地域農業の担い手として機能している事例を明らかにしました。
会場は農業・農村地理学を専門とする研究者で溢れ、質疑応答もふくめて有意義なものとなりました。
地理学会は主として研究者や大学院生の研究発表の場であり、学部生の発表は多くはありません。
そのなかでも会場の雰囲気にのまれず、吉岡さんはこれまでの成果を堂々と発表しました。
吉岡さんは本学在学中、インドFWプログラムだけでなく、自らアフリカや南米のボランティア活動にも出かけるなどグローバルな視点で農村社会を見つめてきました。
最終的に卒業論文において、日本の農業・農村という彼女の関心に立ち返り、地域農業の担い手について独自の視点から調査を行ったことは、アジア・アフリカ研究メジャーの醍醐味を体現しているといえます。
最後に、神石高原町の農家の皆様、自治体関係者の皆様をはじめ吉岡さんの研究にご協力いただいた全ての方々に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
伊藤千尋(国際教養学部講師・アジア・アフリカ研究メジャー担当)